天才料理少女は、恋のレシピを知らない

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「杏、何してるの?」



廊下に貼り出されている学校周辺の地図を物差しで測っていると、莉子(りこ)ちゃんが、あきれた声で聞いてきた。



「1駅先まで、歩いて帰れないかなって」

「無理でしょ。山登りしながら帰るつもり?」

「だね……」



地図上の距離を測り終え、大きなため息をついた。

他に路線はない。

私は、今日も改札を走り抜けないといけないのか。

3日もこの生活が続いていて、病みそうになっている。



「なにかあったの?」

「莉子ちゃぁぁん」



1年生から仲良しの友達に泣きついた。

そしたら、彼女の部活が終わるまで待って、一緒に帰ってもらえることになった。

二人でスクールバスに乗り、青葉駅に向かう。

そして……今日もいる。