放課後、僕らは地獄で結ばれる

僕がセンセイをただの偽善者じゃないと知ったのは、新学期から1ヶ月たった、給食の時間だった。
その日のメニューは中華スープ、ご飯、春巻きだった。
基本は生徒が配膳するが、スープ系は熱いので担任が配るシステムだ。みんながカチャカチャと食器の音を立てながら準備していく中、センセイがあの憎たらしい聖母スマイルで
「熱いから気をつけてね」
「火傷しないようにね」
「美味しく食べてね」
と声をかけて中華スープをだす。
僕の番になった。
「今日はご飯食べれるかな?」
と聖母スマイルで尋ねてきた。
その瞬間虫酸が走り、
ガシャ
中華スープを投げ捨てていた。
「きゃぁぁぁ」
悲鳴を立てる生徒たち。
そして、一瞬のことであったが僕は見逃さなかった。
風野センセイが僕のことを冷ややかな氷のような突き刺さる目で見ていたことを。鳥肌がたつ。これは、ただの偽善者ではない。明らかに異常だ。
ふーん……面白くなりそうだ。
謝ったあと、僕は先生にしか聞こえない声で囁いた。
「放課後あいていますか?カザリ先生」