――クラッ また、ちょっと目眩がする。保健室で休んでたけど、まだ休みたらないみたい。 ちょうどその時、授業が始まるカネの音が響いた。 「ちょっ…先生!授業」 「花梨、帰るぞ」 今まで黙っていた先生が口を開く。 「え!?だって先生、次、授業あるでしょう?」 「自習にしてきた。 後の事は園田先生に頼んできたから大丈夫だ。 行くぞ。家まで車で送るよ。」 掴んでいた手を離し、振り返ると笑顔を見せた。