バツイチだけど恋をしてもいいですか

 私の気持ちや状況を、理解してくれる人がいる。そのことがうれしくて、胸がいっぱいになった。

「このことは、他言しないから安心していい」
「あ、ありがとうございます……っ」

 涙をこらえ深く頭を下げると、課長が「そろそろ行くか」と立ち上がり、ドアを開いた。

 ふたりで会議室の外に出ると、緊張がほどけ気が緩む。

「これからは、なにかあれば俺に報告するように」
「はい。相談できる人が増えて、うれしいです」

 潤む目もとを拭いながらそんな言葉をもらすと、「相談できる人?」とたずねられた。

「はい。実はスーパーの掲示板を通して、おじいさんにいつも相談に乗ってもらっていて――」

 そこまで話した私は、あることに気付き固まった。

 そういえば、神崎課長はあのスーパーのおじいさんの孫なんだよね。ということは、私が掲示板に書いた相談を、課長に読まれているんじゃ……。

 さぁーっと血の気が引いていく。

 愚痴や弱音、【鬼課長の印象が変わった】と書いたことまで、すべて筒抜けなのでは……っ!?

 私が動揺で凍り付くと、課長は「こほん」と取りつくろうような咳ばらいをした。