バツイチだけど恋をしてもいいですか

 そうつぶやく私の隣で、花音もこてんと首をかしげていた。

「ママ、これなぁに?」

 視線の先には、花音が前回書いたうさぎと猫の絵。新品の色鉛筆を用意してくれたことによろこんだ花音が描いた、カラフルな絵だ。

 その回答欄には、謎の生物が描いてある。目が大きく顔の丸い宇宙人のような生き物が、長い腕で木にしがみついている。

「ええと、これは……」

 うさぎと猫の絵の回答欄に描かれた、木にしがみつく生物。

 腕を組みながら、今まで回答欄に描かれてきた絵を思い出す。

 花音がイチゴのショートケーキを描けば、鼻の尖ったキツネが。チューリップの絵には、さくらんぼがのったプリンが描いてあったっけ。

 しばらく考えてから、「……コアラかも?」とつぶやいた。

「コアラ?」
「たぶん」

 花音は難しい顔をしたあと、「あ」と私を見上げた。

「しりとりだ!」

 顔を輝かせた花音は、うれしそうに色鉛筆を持つ。

「じゃあ、つぎは〝ら〟だね!」

 花音はしりとりの続きでラッコを描き始める。