バツイチだけど恋をしてもいいですか

 うらやましそうに「いいなぁ」とつぶやく横顔を見て、胸がちくりと痛んだ。

 私が離婚したせいで、花音から父親を奪ってしまった。蓮くん一家のように三人でお出掛けさせてあげることはもうできない。そんな罪悪感がわき上がる。

「ドライブは無理だけど、今度ママとふたりで電車に乗って水族館に行こう?」

 そう言うと、花音がぱっと顔を輝かせた。

「ほんとうっ?」
「うん。約束」
「やったぁ!」

 いつものようにスーパーに立ち寄ると、花音はスキップしながら掲示板へと向かう。

 掲示板には今日も様々なお悩みや相談が貼られていた。

 数日前に私が書いた【以前相談した鬼課長ですが、最近話す機会が増えて少し印象が変わりました】という投稿もある。

 その回答欄を見て「あれ……?」とつぶやいた。

 書かれていたのは【それは、よかったですね】という短い一文だけ。

 今日のお返事は、なんだか素っ気ない。

 不思議に思いながら紙をよく見ると、消しゴムで消した筆跡がうっすらと残っていた。

 何度も書いては消してを繰り返したような跡。

「そんなに返事に困る内容だったかな」