バツイチだけど恋をしてもいいですか

 だけど、それまで必死にやるべきことをこなすだけだった毎日が、少しずつ変わり始めた。自分が前向きになれていることを実感し、自信を持てるようになってきた。

 それもこれもすべて、掲示板のお返事を書いてくれるおじいさんのお陰だ。感謝しなくちゃ。

 仕事中、そんなことを考えていると、渡辺さんに声をかけられた。

「中里さん。前に話してたチェックシートなんだけど」
「はい」
「これ、すごくいいわね。営業部からの申請の不備が目に見えて減ったわ」
「本当ですか? よかったです」

 自然と笑顔になった私を、渡辺さんがまじまじと見つめた。

「……中里さん、なんだか最近変わったわよね」
「え?」
「以前は頼まれた仕事を黙々とこなすだけだったけど、最近は自分から意見を言ってくれるようになったし、表情も明るくなったし……」

 思いがけない言葉に、目を瞬かせる。

「表情、明るくなりました?」
「うん。なにかいいことでもあった?」

 今までの私なら、『特になにもないです』と会話を終わらせていたと思う。だけど、今日は少し勇気を出して、「実は……」と口を開いた。