あの頃から変わらず、大吾は誰に対してもフラットに接し心地いい空気を作る。それは誰にも真似できない彼の長所だ。
俺の言葉に大吾は「ま、子どもはかわいいし、結婚生活は幸せだけどね」とうなずく。
自宅に帰ると毎日待っていてくれる人がいる。それはどんな気持ちなんだろう。温かい家庭なんて、望んだところで俺には到底手の届かない夢だけれど。
そんなことを考え、また中里の顔が頭に浮かんだ。彼女は三カ月前に離婚し、家庭を手放す選択をしたらしいが……。
「中里愛美は法務に異動になる前は営業にいたんだよな」
たずねると、大吾は不思議そうに俺を見た。
「そうだけど?」
「その頃の彼女の様子はどうだった?」
俺の質問に、大吾は少し考え込む。
「真面目で仕事も丁寧で、営業事務として有能だったよ。ただ、沢辺と離婚した途端、悪い噂が流れて、女性社員たちから距離を置かれたみたいだけど……。こっちでもそう?」
その問いかけに「あぁ」とうなずく。
沢辺と離婚した彼女は、子どもを夫に押し付けた身勝手な女だと噂されていた。
俺の言葉に大吾は「ま、子どもはかわいいし、結婚生活は幸せだけどね」とうなずく。
自宅に帰ると毎日待っていてくれる人がいる。それはどんな気持ちなんだろう。温かい家庭なんて、望んだところで俺には到底手の届かない夢だけれど。
そんなことを考え、また中里の顔が頭に浮かんだ。彼女は三カ月前に離婚し、家庭を手放す選択をしたらしいが……。
「中里愛美は法務に異動になる前は営業にいたんだよな」
たずねると、大吾は不思議そうに俺を見た。
「そうだけど?」
「その頃の彼女の様子はどうだった?」
俺の質問に、大吾は少し考え込む。
「真面目で仕事も丁寧で、営業事務として有能だったよ。ただ、沢辺と離婚した途端、悪い噂が流れて、女性社員たちから距離を置かれたみたいだけど……。こっちでもそう?」
その問いかけに「あぁ」とうなずく。
沢辺と離婚した彼女は、子どもを夫に押し付けた身勝手な女だと噂されていた。



