バツイチだけど恋をしてもいいですか

 まだ眠いんだろう。目がいつもの半分も開いていないし、髪は寝ぐせでくしゃくしゃだ。

「おはよう、花音。ちゃんと起きられてえらいね」

 笑顔で声をかけると、洗面所から洗濯終了のメロディが聞こえた。

「花音、朝ごはん食べてて。ママは洗濯物干してくるから」

 お味噌汁とおにぎり。そしてお弁当の残りのおかずを、リビングのローテーブルに並べながら言う。

 洗濯が終わったバスタオルやタオルケットを持ってリビングの掃き出し窓を開けると、青い空が広がっていた。

 狭いベランダに洗濯物を干しながら、ガラス越しに花音の様子を確認する。

 花音はローテーブルの前にちょこんと正座し、おにぎりを食べていた。お尻の下からのぞく小さな足がとてもかわいい。

 よし。今のうちに水筒やお弁当をバッグに入れて……。

 時間を確認しながら慌ただしく準備を進める。そこまではとても順調だった。

 けれど、問題は家を出る直前に起きた。

 花音がなぜか和室のタンスの前から動かない。

 少し焦りながら「どうしたの?」と声をかける。

「うさぎさんのくつしたがない」