バツイチだけど恋をしてもいいですか

 私が本音を吐き出す場所を、悩みを打ち明けられる場所を、守ろうとしてくれていたんだ。課長はずっと私に寄り添い、支え続けてきてくれたんだ……。

 まぶたが熱くなり、涙があふれる。

 言葉を詰まらせた私に、花音が「ママ、かんざきさんのこと、おこってるの?」とたずねる。

「お、怒ってるわけじゃないよ」
「これ、かんざきさんと、かいたんだよ」

 花音はそう言って、私の前に紙を広げた。

「ママがかえってくるまで、ふたりですきなものをいっぱいかいたの」

 紙いっぱいに描かれた、カラフルな絵。

 花音が描いた、かわいらしいうさぎ、にっこり笑ったイルカ、大きくて真っ赤なイチゴがのったショートケーキ……。

 神崎課長が描いた不格好だけどどこか愛嬌のある猫の周りには、三角や丸や楕円形のなんともいえない謎の物体がいくつも並んでいた。

「これは……、なんだろう」

 思わず首をかしげてしまう。

「えっとねぇ。これ、おにぎりなんだって」
「おにぎり?」
「うん。これはミートボールで、こっちはオムライス!」