そんな彼にとって私は、要領が悪く必要のない部下なんだろうな……。
背の高い彼に見下ろされながら、自分がとても情けなく思えた。
急ぎ足で駅を出て、保育園の入り口に入ると、花音が「ママ!」と駆け寄ってきた。
先生に残業でお迎えが遅れますと連絡はしていたけど、次々に帰っていくお友達を横目に私を待つ時間は、きっととても長く感じただろう。
「遅くなってごめんね」
頭をなでながら謝ると、花音は「ううん」と首を横に振る。
「さっきまで、れんくんとおえかきしてた」
「そっか。今日は蓮くんもお迎え遅かったんだ」
蓮くんというのは、花音と同じクラスのお友達だ。元気いっぱいでやんちゃだけど正義感の強い男の子で、三カ月前にこの保育園に転園してきた花音は、彼がいつも話しかけてくれるお陰でクラスに馴染めたらしい。
そんなやりとりをしていると、保育士の先生が「お疲れ様です」と声をかけてくれた。そして申し訳なさそうに時計を見る。
「今日は二十時を過ぎてしまったので、二時間分の延長料金がかかります」
「……はい、わかりました。いつもありがとうございます」
背の高い彼に見下ろされながら、自分がとても情けなく思えた。
急ぎ足で駅を出て、保育園の入り口に入ると、花音が「ママ!」と駆け寄ってきた。
先生に残業でお迎えが遅れますと連絡はしていたけど、次々に帰っていくお友達を横目に私を待つ時間は、きっととても長く感じただろう。
「遅くなってごめんね」
頭をなでながら謝ると、花音は「ううん」と首を横に振る。
「さっきまで、れんくんとおえかきしてた」
「そっか。今日は蓮くんもお迎え遅かったんだ」
蓮くんというのは、花音と同じクラスのお友達だ。元気いっぱいでやんちゃだけど正義感の強い男の子で、三カ月前にこの保育園に転園してきた花音は、彼がいつも話しかけてくれるお陰でクラスに馴染めたらしい。
そんなやりとりをしていると、保育士の先生が「お疲れ様です」と声をかけてくれた。そして申し訳なさそうに時計を見る。
「今日は二十時を過ぎてしまったので、二時間分の延長料金がかかります」
「……はい、わかりました。いつもありがとうございます」



