バツイチだけど恋をしてもいいですか

「うるさい」

 顔をしかめてそう言ってから、話題を変えるように口を開く。

「それから、頼んでいたことは、調べてくれているか?」
「もちろん」

 大吾はうなずきコーヒーをひと口飲む。

「相当好き勝手やってて、あちこちでボロが出てるよ」
「そうか」

 大吾の言葉に静かにうなずいた。






 それから数日後。普段通り仕事をしながら、俺は違和感を抱いた。不自然なほど、中里と視線が合わない。

 挨拶をしても目をそらされ、仕事の件で声をかけようとしても絶妙なタイミングで席を外される。フロア外で顔を合わせても、そそくさと逃げるようにいなくなってしまう。

 最初は気のせいかと思ったが、そんなことがもう数日続いていた。あきらかに避けられている。

 なにか気に障るようなことでもしただろうか。

 理由や原因を探してみても、思い当たる節がない。

 考えれば考えるほどわからなくなり、仕事終わりに祖父の店に向かった。

 もしかしたら中里がいるかもしれない。そんな期待を抱いていたけれど、彼女の姿はなかった。

「よう。亘一」