パソコンを立ち上げ深呼吸をしていると、渡辺さんが「中里さん」と小声で話しかけてきた。
「覚えてないと思うけど、一昨日中里さんが倒れた時、課長すごかったのよ」
「すごかった?」
隣の席の同僚も興奮した様子でうなずく。
「倒れた中里さんを迷わず抱き上げて、医務室に運んで。かっこよかったですよね!」
「普段は鬼課長なんて呼ばれてるけど、やっぱり頼もしいわよね~」
あの時は意識が朦朧としていたはずなのに、彼女たちの話を聞いているうちに力強い腕や、がっしりとした胸の感触がよみがえってきて、頬が熱くなる。
さりげなく課長のほうを盗み見ると、彼はいつものように淡々と仕事をしていた。まるで、一昨日の出来事なんてなかったみたいな、冷静な顔。
『――俺は、君のことが好きだ』
突然の課長の告白に、私は頭が真っ白になってなんの言葉も返せなかった。ただ目を丸くして固まる私に、課長は小さく息を吐き出した。
『具合が悪いのに、変なことを言って悪かった。今はゆっくり休んでくれ』
それだけ言って、部屋を出て行く。
「覚えてないと思うけど、一昨日中里さんが倒れた時、課長すごかったのよ」
「すごかった?」
隣の席の同僚も興奮した様子でうなずく。
「倒れた中里さんを迷わず抱き上げて、医務室に運んで。かっこよかったですよね!」
「普段は鬼課長なんて呼ばれてるけど、やっぱり頼もしいわよね~」
あの時は意識が朦朧としていたはずなのに、彼女たちの話を聞いているうちに力強い腕や、がっしりとした胸の感触がよみがえってきて、頬が熱くなる。
さりげなく課長のほうを盗み見ると、彼はいつものように淡々と仕事をしていた。まるで、一昨日の出来事なんてなかったみたいな、冷静な顔。
『――俺は、君のことが好きだ』
突然の課長の告白に、私は頭が真っ白になってなんの言葉も返せなかった。ただ目を丸くして固まる私に、課長は小さく息を吐き出した。
『具合が悪いのに、変なことを言って悪かった。今はゆっくり休んでくれ』
それだけ言って、部屋を出て行く。



