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後日、カイゼルを改めて侯爵邸に呼び、2人でゆっくりお茶をした。
「あの、カイゼル。この間は本当にありがとう。シャンデリアの事も、知っていたから対処できたの?」
「うーん、シャンデリアがいつ落ちるかは分からなかったから、いつでも守れるようとにかく鍛えた。守れて本当に良かった」
(鍛えた?)
「そ、そうなの?そういえば騎士の仕事もしているのよね?」
「ああ。アカデミーを卒業したら皇室騎士団に所属される予定だ」
皇室騎士団といえば、帝国内でも一握りの騎士しか入団出来ないと言われている。実力第一主義で、団長はソードマスターなのだとか。
(あの距離を瞬時に移動して、助けに来れたはずだわ)
カイゼルは不意に微笑んだ。
「貴方が私を選んでくれて本当に良かった」
普段冷たい印象の男の微笑みは、とてつもない威力を発揮する。それが好いた男なら尚更だ。
真っ赤になったルシアナを、カイゼルは満足そうに見ている。
「さて、そろそろその可愛い顔を引き締めてくれないか。今日は他にも客を呼んでいる。相手が決まった男とは言え、自分以外の奴に君のその顔は見せたくないからな」
「え?」
何を言うのだ。ますます赤くなるので仕方なく下を向く。
「ルシアナ嬢」
満面の笑みで駆け寄ってくるエリィの横に、見慣れない令息が居た。
「ルシアナ嬢、またお倒れになるなんて!どれだけ心配したことか」
「エリィ嬢、そちらは?」
エリィは不思議そうに首を傾けた。
「あら?ルシアナ嬢。テーラー卿の事もうろ覚えですか?私の愛する恋人です」
「ええっ」
ルシアナは思わず立ち上がった。
カイゼルはルシアナの耳に近づき小声で言った。
「つまり、私とエリィでは幸せにならないと言うことだな。やはり私にはルシアナ、君でなければ」



