溺愛王子サマ達と秘密の同居

皇玲央。

 その名前が頭の中で何度も反響する。

 うそ。
 え、ほんとに?
 この人が、あの Shine4 のセンターだった皇玲央!?

 思わず立ち止まりそうになったわたしを、玲央はちらっと振り返った。

「なに、ぼーっとして」

「い、いや……なんでもない」

「顔に出てるけど」

 出てた!?

 あわてて口元を押さえると、玲央はふっと鼻で笑ってまた前を向く。

「転入生って、みんなそんな反応すんのか」

「そんな反応って?」

「いちいち驚く」

 そりゃ驚くでしょ!
 だって元伝説級アイドルがふつうに学園の中歩いてるんだよ!?

 でも、そんなこと言えるわけもなくて、わたしは黙ってあとをついていくしかなかった。

 校舎の横を抜けて、木立の向こうに見えてきたのは、ホテルみたいに大きな建物だった。
 白い壁にガラス張りのエントランス。寮っていうより、もはや高級施設なんだけど。