溺愛王子と秘密の同居

食堂の前まで来たところで、玲央がふとこちらを見る。

「今日もちゃんと、俺のそばいろよ」

 低い声でそう言われて、心臓がまた大きく跳ねた。

「……う、うん」

 小さくうなずくと、玲央は満足そうに目を細める。

 そのまま食堂の扉が開いた瞬間。

「あーっ!」

 元気な声が響いて、わたしの肩がびくっと揺れた。

「やっぱり玲央くん、りんくん迎えに行ってた!」

「るい……!」

 そこには、にこにこ笑うるいと、呆れたような顔の朔夜、やさしく笑う悠真がそろっていた。

「おはよう、りんくん」

「昨日疲れてたのに、ちゃんと起きられたんだね」

「……顔赤い」

 三人三様の言葉が飛んできて、わたしは朝からまた真っ赤になる。

 静かな朝になるはずだったのに。
 やっぱりわたしの毎日は、そう簡単には落ち着いてくれないみたいだった。