偽りのぶりっ子姫様は、生徒会に溺愛される。


「頼まれたのよ。自分たちが海外出張中に、大きなお屋敷に雅陽を1人にしておけないって。」

「で、でも執事とかっているんじゃ?」

「それでも、親からしてみれば心配なのよ。だから昔からの友人である私に、頭下げてお願いされたのよ。1年間だけよろしくお願いしますって。」

「……私がいるのに?」


そう言うとお母さんは黙ってしまった。この家にお兄ちゃんがいればまだ良かったのだ。
だけど年ごろの男女がひとつ屋根の下って、普通に考えておかしいと思うでしょ。
危機管理能力どこいったのかしら?


「そもそも私は許可なんかしてない!」

「それは、あの日桃萌はいなかったでしょ。」

「……だって!」


そうだ、あの日だ。私が葉暖の家にお泊まりに行った日だ。あの時にこの話はされて、そしてあれよあれよと決まってしまって、今に至るのだ。


まじであの時の私、なぜあの時いなかったわけ!!?
最初から聞いてれば、家族会議だからと葉暖に言って断ることも出来たのに。


「とにかくこれはもう決定事項なのよ。」

「だけど!お母さんたちだけで決めて、そこの息子はどうなのよ!」

「あら、雅陽くんだって了承しているわ。もう既に荷物も全部新しい雅陽くんの部屋に運んであるもの。」

「はぁーーー?本当にありえないんだけどーー!!!」

「まぁ、別にあなたたち二人っきりで住むわけではないんだから安心しなさい。」

「そういう問題じゃないのよおおおお!!!!!」


今日何度目かわからない私の叫び声にて、この話は終わった。


どうやらもう逃げられそうにないわけだ。