そもそもこっちとしては、嫌われるためにぶりっ子を演じているのに何故か好感を持たれてしまったのだ。
私には死ぬほど理解ができない。
まぁ、それでも本当の私の姿を見せることはないだろう。……いや、この学校には1人だけいる。
「おっはよーう!桃萌!!」
「葉暖、おはよっ!」
…そう、私の大親友の梨田 葉暖(なしだ はのん)だ。
彼女は小学校5年生の時に、私のクラスに転校してきた。
当時の葉暖は今みたいに明るくはなくて、どちらかというと根暗の方。
だから彼女に近付く人はいなくて。
そして彼女もそれが当たり前みたいに、自分から人に絡みに行くことはなくて、いつも一人でいたんだ。
だけどある日、いつも葉暖がノートに絵を描いているのをたまたま見てしまったのだ。本当に偶然だ。
それまでは挨拶程度しかしたことがなかったのに、葉暖が描いている絵があまりにも凄かったから思わず声をかけたんだ。
『えっ!〇〇のアニメ好きなの!!?桃萌もめっちゃ好きなんだ〜!!てか、絵めっちゃ上手すぎ!!』
突然私が彼女に向かって話しかけたからであろう。クラスメイト達が驚いているし、当然だが1番びっくりしているのが彼女だった。口をあんぐり開きながら。
だけど彼女はすぐに私に向かって……
『あああ、あ、あの…、いっ、一生、……つ、ついて行きます!!!』
と、大胆に言ってきたのだ。


