クラス中の視線が、入口に立った一人の男子生徒に集中した。
漆黒の美しい髪に、吸い込まれそうなほど深い、青みを感じさせる黒い瞳。
すっきりと通った高い鼻筋に、薄い唇。
冷徹なまでの気品と圧倒的なオーラを纏ったその人。
私立桜ヶ丘学園中等部生徒会長――九条凪くん。
学園創設以来の天才と称され、学力、運動、家柄、その全てにおいて頂点に立つ男の子だ。
滅多に一般の教室などに足を踏み入れない彼がなぜここにいるのかと、教室中の誰もが息をのんで彼を見つめている。
彼の冷たい瞳が静かに教室を見回し、そして――ぴったりと、私の上で止まった。
冷ややかな青黒い視線に射抜かれ、私は思わず背筋を正してしまう。
(わ、私なにかしちゃったのかな…?)
特段接点はないし怒られるようなことはしてない⋯はず。
息が詰まるような沈黙の中、九条くんは迷いのない足取りで真っ直ぐに私のデスクへと歩み寄ってきた。
カツン、カツンと響く靴音が、私の心臓の鼓動と重なる。
「常磐瀬莉奈」
低く、鈴の音のように透き通った声で、私の名前が呼ばれた。
「は、はいっ!」
漆黒の美しい髪に、吸い込まれそうなほど深い、青みを感じさせる黒い瞳。
すっきりと通った高い鼻筋に、薄い唇。
冷徹なまでの気品と圧倒的なオーラを纏ったその人。
私立桜ヶ丘学園中等部生徒会長――九条凪くん。
学園創設以来の天才と称され、学力、運動、家柄、その全てにおいて頂点に立つ男の子だ。
滅多に一般の教室などに足を踏み入れない彼がなぜここにいるのかと、教室中の誰もが息をのんで彼を見つめている。
彼の冷たい瞳が静かに教室を見回し、そして――ぴったりと、私の上で止まった。
冷ややかな青黒い視線に射抜かれ、私は思わず背筋を正してしまう。
(わ、私なにかしちゃったのかな…?)
特段接点はないし怒られるようなことはしてない⋯はず。
息が詰まるような沈黙の中、九条くんは迷いのない足取りで真っ直ぐに私のデスクへと歩み寄ってきた。
カツン、カツンと響く靴音が、私の心臓の鼓動と重なる。
「常磐瀬莉奈」
低く、鈴の音のように透き通った声で、私の名前が呼ばれた。
「は、はいっ!」


