俺にだけ弱さを見せろ~無口な生徒会長の過保護な溺愛命令~

昼休み。中庭の綺麗な芝生に置かれたベンチで、私と幸はお弁当を広げていた。

木々の隙間から温かな木漏れ日が差し込み、風が吹くたびに葉がカサカサと心地よい音を立てている。

「はい、瀬莉奈。今日のかぼちゃのマッシュレーズン、すっごく甘いから一個あげる!」

「ありがとう、幸!じゃあ私の卵焼きと交換ね!」

「やった~! 瀬莉奈のお母さんの卵焼き、ほんと綺麗で美味しいから大好きなんだよね」

幸は嬉しそうに卵焼きを食べてくれた。

「ふふ、喜んでもらえてよかった。お母さんにも伝えておくね」

「うん! あ、そういえばさ、明日の放課後って何かのテストだっけ?」

「ううん、明日は小テストもないよ。来週の月曜日に英語の単語テストがあるくらいかな」

「そっか~! じゃあ今日の帰りにちょっとジュースでも買って帰ろっか」

「うん、いいね」

幸との何気ないたわいもない会話。

こうやって笑い合っている時間はすごく心地よくて、朝から緊張していた心が少しだけ解けていくのが分かった。

「……あ、でも瀬莉奈、今日は生徒会室行くんだよね?」

「うん。放課後、ちょっとだけ顔を出して手伝ってくる」

「そっかぁ。じゃあ買い出しはまた今度だね。……とにかく、嫌になったらすぐ私のところに逃げてくるのよ? 分かった?」

「ふふ、分かった。ありがとう、幸」

幸の温かい言葉を聞きながら、私はお弁当の最後のおかずを口に運んだ。