春、ゆらり舞い散る花びらに最後の餞別を

「……もっと深月と話したかったなあ」


これは嘘じゃない。あんなことになる前にたくさんおしゃべりしてたくさん遊んでいたらきっと後悔なんてしなかったんだろうな、っていう私の身勝手なわがまま。


二人は私が深月は私のこと“だけ”わすれてる、って言ったらどんな顔するんだろう。


きっと二人は悲しむだろう。二人は私と同じぐらい深月が大好きだから。


でも伝えなきゃ、か。伝えなかったら二人はもっと悲しんでしまう。


「俊、胡桃ちゃん、話したいことがあるの。着いてきて」