「お前がずっと一途に待っててくれた間も、俺は他の女子と手を繋いで、キスして、身体まで重ねて逃げ回ってたんだぞ!? そんな汚い奴が、お前の綺麗な目の前に立てるわけないだろ……! お前を傷つけたのは俺だ! だから、もう俺に関わらないでくれ……っ!」
これ以上、俺の存在で瑠華を汚したくなかった。
嫌ってほしかった。
見限ってほしかった。
そうして見捨てられることこそが、過ちを犯し続けた俺にふさわしい罰なのだと本気で思っていた。
けれど────
拒絶の言葉をぶつけ、惨めに震える俺に向かって、瑠華は怯むことなく歩み寄ると、そのまま冷たい雨の中で俺の頭を強く胸に抱きしめてきた。
「んんっ……っ!?」
衝撃とともに、温かい熱が全身に雪崩れ込んできた。
氷のように冷え切っていた俺の身体に、瑠華のぬくもりと、トントンと早まる激しい鼓動がダイレクトに伝わってくる。
『関係ないよ……! 幸平がどれだけ自分を汚いと思っても、どれだけ逃げようとしても……私が好きなのは、最初からずっと幸平だけなんだよ……っ!』
瑠華もまた、雨と涙に顔を濡らしながら、全身の力で俺を強く抱きしめ返して声を張り上げていた。
『約束を守れなかったことも、寂しくて誰かと一緒にいたことも…全部、全部受け止めるから! だからお願い、自分を責めないで…一人になろうとしないでよ幸平…っ!』



