少しの沈黙に包まれたあと、智也が口を開いた。
「…来週のサークル遅れるか…欠席するかもしれない」
「え…あ、お仕事?」
「あぁ。契約希望の企業と打ち合わせが入った」
「そっか…じゃあ、先輩たちに伝えておくね…」
桜子が食べ終えたエクレアの袋を、智也がとってゴミ箱に捨てにいった。
(……なんか…こんなにすごい人が私なんかを…?)
ソファーへ戻りかけた智也は、洗面所から聞こえる音を聞いて、歩く足の方向を変えた。
洗面所に着いた智也は、止まっている洗濯機を見ながら、赤くなる顔の口元を手で隠すように覆う。
「……」
洗濯機を開けて、ホカホカの温かい桜子の服をとり、シワを伸ばした。
何度も、桜子の赤くなる表情を思い出してしまう智也。
そのまま服を持って、桜子の元へ戻った。
「桜子。乾いた」
「あ…ありがとう…!べ、別の部屋…借りていい?」
「…あぁ。…そうしてくれ…」
ソファーから立ち上がった桜子は、智也の元へ行き、服を受け取ろうと手を伸ばした。
智也が服を渡した直後に、桜子を横抱きにする。
「と、智くん…!?」
「その格好、俺の目に毒だって言ってる」
「でも…っ……〜…!」
見上げていた桜子は、大人しくなって智也に身を預けた。
仕事部屋のドアが開かれると、そっと下ろされた。
桜子の頭をポンポンと撫でると、目線を逸らしながら、すぐに部屋を出ていく智也。
部屋のパソコンや機材などをみると、桜子は改めて学生起業家の顔を持つ智也を思った。
(……智くんは智くんなのに…なんでこんなに…寂しいんだろ…)
ぼんやりと考えたあと、服を着替える桜子。
フワッと香る柔軟剤が、先ほど匂った智也の香りと同じなことに気づいた。
ドキッと鳴る鼓動と共に、顔を赤くしたまま、借りていた服を畳んで部屋を出た。
「桜子、タクシーがもう着いてるから、乗って帰っていい。下まで送る」
「…え?え!?」
「タクシー代。ちゃんと自宅までって伝えられるか?」
「そっ、どっ、で…できるよ…!あと…服、洗って返すね」
「あぁ」
フッと笑ってから桜子のバッグを持つと、玄関に向かった。
慌ててあとをついていった桜子は、一緒に靴を履いて、智也の家から出る。
そして、エレベーターで下まで降りると、本当にタクシーがあることに驚いた。
タクシーのドアが開くと、現金を桜子に渡した。
「気をつけて帰れよ」
「あ…ありがとう…来週…」
「あぁ。来週、な」
それを最後に、ドアが閉まると、車が走り出した。
「…来週のサークル遅れるか…欠席するかもしれない」
「え…あ、お仕事?」
「あぁ。契約希望の企業と打ち合わせが入った」
「そっか…じゃあ、先輩たちに伝えておくね…」
桜子が食べ終えたエクレアの袋を、智也がとってゴミ箱に捨てにいった。
(……なんか…こんなにすごい人が私なんかを…?)
ソファーへ戻りかけた智也は、洗面所から聞こえる音を聞いて、歩く足の方向を変えた。
洗面所に着いた智也は、止まっている洗濯機を見ながら、赤くなる顔の口元を手で隠すように覆う。
「……」
洗濯機を開けて、ホカホカの温かい桜子の服をとり、シワを伸ばした。
何度も、桜子の赤くなる表情を思い出してしまう智也。
そのまま服を持って、桜子の元へ戻った。
「桜子。乾いた」
「あ…ありがとう…!べ、別の部屋…借りていい?」
「…あぁ。…そうしてくれ…」
ソファーから立ち上がった桜子は、智也の元へ行き、服を受け取ろうと手を伸ばした。
智也が服を渡した直後に、桜子を横抱きにする。
「と、智くん…!?」
「その格好、俺の目に毒だって言ってる」
「でも…っ……〜…!」
見上げていた桜子は、大人しくなって智也に身を預けた。
仕事部屋のドアが開かれると、そっと下ろされた。
桜子の頭をポンポンと撫でると、目線を逸らしながら、すぐに部屋を出ていく智也。
部屋のパソコンや機材などをみると、桜子は改めて学生起業家の顔を持つ智也を思った。
(……智くんは智くんなのに…なんでこんなに…寂しいんだろ…)
ぼんやりと考えたあと、服を着替える桜子。
フワッと香る柔軟剤が、先ほど匂った智也の香りと同じなことに気づいた。
ドキッと鳴る鼓動と共に、顔を赤くしたまま、借りていた服を畳んで部屋を出た。
「桜子、タクシーがもう着いてるから、乗って帰っていい。下まで送る」
「…え?え!?」
「タクシー代。ちゃんと自宅までって伝えられるか?」
「そっ、どっ、で…できるよ…!あと…服、洗って返すね」
「あぁ」
フッと笑ってから桜子のバッグを持つと、玄関に向かった。
慌ててあとをついていった桜子は、一緒に靴を履いて、智也の家から出る。
そして、エレベーターで下まで降りると、本当にタクシーがあることに驚いた。
タクシーのドアが開くと、現金を桜子に渡した。
「気をつけて帰れよ」
「あ…ありがとう…来週…」
「あぁ。来週、な」
それを最後に、ドアが閉まると、車が走り出した。



