智也がいなくなって顔を下に向ける桜子は、タオルを押さえてティッシュでカーペットをトントンと拭いた。
(…すごい人になっちゃった……)
ふと、幼い頃からいじめられっ子だった桜子を、唯一守ってくれていた智也を思い返す。
いつしかゴシゴシと拭き始めていた自分に気付くと、少し止まってカーペットのシミを見つめた。
「桜子、着替えろ。洗うから」
「そこまでしなくていいよ!」
「いやダメだ。そんな恰好で帰らせられない。俺ので悪いけど、乾くまで着ててくれ。部屋使ってくれていい」
桜子へTシャツとズボンを渡す智也は、桜子の手を取って立ち上がらせる。
「と、智くん!」
「俺が気になるんだ。ダメか?」
「いや…でも………っ!?」
動こうとしない桜子を横抱きで抱え上げる智也。
すぐに顔を赤くする桜子は、智也に渡された服をギュッと持った。
フワッと香る智也と同じ香りに気づく。
「智」
「動かない桜子が悪い。ちゃんと着替えろ」
部屋まで運ばれると、見えたベッドに顔が真っ赤になる桜子は、思わず智也の胸に顔を隠した。
「……」
桜子の行動とベッドを交互に見てから、智也は桜子を下ろした。
そして、頭をポンポンと撫でて、耳元に顔を近づける。
「何もしない約束だ」
そっと囁いたあと、部屋のドアを閉めた。
ひとりになった部屋に振り返る桜子は、頬をペチッと叩いて、着替え始めた。
反対のドアでは、赤くなった顔を手で覆う智也が立っている。
「…はぁ……」
拳を握り、少しの間立ち尽くしてから、手の力を抜いて後片付けを済ませた。
「智くん…あの…」
「あぁ、洗うから服を」
智也の上の服を着ている桜子が、部屋から顔を覗かせた。
桜子の元へ行くと、格好を見て止まる智也。
(…すごい人になっちゃった……)
ふと、幼い頃からいじめられっ子だった桜子を、唯一守ってくれていた智也を思い返す。
いつしかゴシゴシと拭き始めていた自分に気付くと、少し止まってカーペットのシミを見つめた。
「桜子、着替えろ。洗うから」
「そこまでしなくていいよ!」
「いやダメだ。そんな恰好で帰らせられない。俺ので悪いけど、乾くまで着ててくれ。部屋使ってくれていい」
桜子へTシャツとズボンを渡す智也は、桜子の手を取って立ち上がらせる。
「と、智くん!」
「俺が気になるんだ。ダメか?」
「いや…でも………っ!?」
動こうとしない桜子を横抱きで抱え上げる智也。
すぐに顔を赤くする桜子は、智也に渡された服をギュッと持った。
フワッと香る智也と同じ香りに気づく。
「智」
「動かない桜子が悪い。ちゃんと着替えろ」
部屋まで運ばれると、見えたベッドに顔が真っ赤になる桜子は、思わず智也の胸に顔を隠した。
「……」
桜子の行動とベッドを交互に見てから、智也は桜子を下ろした。
そして、頭をポンポンと撫でて、耳元に顔を近づける。
「何もしない約束だ」
そっと囁いたあと、部屋のドアを閉めた。
ひとりになった部屋に振り返る桜子は、頬をペチッと叩いて、着替え始めた。
反対のドアでは、赤くなった顔を手で覆う智也が立っている。
「…はぁ……」
拳を握り、少しの間立ち尽くしてから、手の力を抜いて後片付けを済ませた。
「智くん…あの…」
「あぁ、洗うから服を」
智也の上の服を着ている桜子が、部屋から顔を覗かせた。
桜子の元へ行くと、格好を見て止まる智也。



