生真面目騎士様に抱きしめられないと眠れない、とても都合の良い不眠症。

 ああ。叔父様。私も眠れなくてすぐに同じ場所に行くかもしれないけれど、貴方への敬意を持ってお葬式には参列します。

 眠れない中でなんとか出ない気力を振り絞って、私は弔問することになった。

 教育者であった叔父様のお葬式には、多くの教え子たちが集っていた。

 私は喪服に身を包み、最後の挨拶をする彼らの列へ加わる。

 近い身内だから本来なら、昨夜に会えていたはずなのだけど、両親は何日も眠れない不眠症になった私を心配して、亡くなったことを伝えないままだったのだ。

 まるで、眠るようにして棺に横たわる、父によく似た大好きな叔父様……ああ。叔父様。もう、貴方とお話ししたりできないなんて、胸が張り裂けそうです。

 ……いえ。眠れなくなった私も、近い将来こうなってしまうかもしれない。もう、とにかく眠れないのだ。診てくれた医者によると、眠れないままだと人は亡くなってしまうらしい。

 それは、いつ限界がくるかというのは個人差があると思うけれど、私本人にはすぐのことのように思えてしまうのだ。

 その時、体がグラッと傾いで隣にいる男性は、私を抱きしめた。