……このままでは、このままなし崩しにルシウス様と結婚してしまいたい……なんて、悪いことを思ってしまいそう。
そうなのよ。今ならばまだ、いい子で離れられる。だって、まだまだ好きになりかけたところだから。
それに、ルシウス様はノワール公爵家の次男で、エリック殿下に信頼された近衞騎士。私のような地位の低い男爵令嬢には望むべくもないくらいに、とてもとても素晴らしい男性なのだ。
早く……早く、このとても都合のいい状況を抜け出さないと……彼のことを手放せなくなってしまう前に。
◇◆◇
私は緊張しながら、森の中の小さな家の木製の扉を、勢いよく開いた。
その中には、雑多な本が積み上がり、大きな魔法釜が見える……いかにもな、魔女の家。
「貴女が……魔女、グレーテルね!?」
「わわわ! なんだい! 誰なんだい!!」
そこにいたのは、まだ若く長い黒髪を持つ女性で、神秘的な緑色の瞳がいかにも魔女らしかった。
「私はマッケンジー男爵ヘンリーの娘、ステラよ! 名前に聞き覚えがあるでしょう?」
私は驚いた様子のグレーテルを、じっと見つめた。
そうなのよ。今ならばまだ、いい子で離れられる。だって、まだまだ好きになりかけたところだから。
それに、ルシウス様はノワール公爵家の次男で、エリック殿下に信頼された近衞騎士。私のような地位の低い男爵令嬢には望むべくもないくらいに、とてもとても素晴らしい男性なのだ。
早く……早く、このとても都合のいい状況を抜け出さないと……彼のことを手放せなくなってしまう前に。
◇◆◇
私は緊張しながら、森の中の小さな家の木製の扉を、勢いよく開いた。
その中には、雑多な本が積み上がり、大きな魔法釜が見える……いかにもな、魔女の家。
「貴女が……魔女、グレーテルね!?」
「わわわ! なんだい! 誰なんだい!!」
そこにいたのは、まだ若く長い黒髪を持つ女性で、神秘的な緑色の瞳がいかにも魔女らしかった。
「私はマッケンジー男爵ヘンリーの娘、ステラよ! 名前に聞き覚えがあるでしょう?」
私は驚いた様子のグレーテルを、じっと見つめた。



