声を掛けられた私が目線をあげれば、そこにいたのはルシウス様の主人であるエリック殿下だった。彼は王族らしい服ではなく、白いシャツに黒の下衣……お忍びで来ているかのようだった。
「あ! これは……エリック殿下。ご機嫌よう」
私は慌てて立ち上がり、王家に対する敬意を表すカーテシーをした。そんな私にひらひらと片手を振って、苦笑いをした彼は近づいてきた。
「ステラは知らないんだね。この図書館ではそういう礼をしなくて良いんだよ。そういう決まりなんだ。僕らがいても、知らないふりをしてくれればいい。今のは僕が声をかけたけれど、王族だからと畏まらなくて良い……そうでなければ、僕らは図書館で本を楽しむこともできないからね」
エリック殿下は苦笑してそう言い、彼が高い地位にあるがゆえの苦労などをのぞかせた。
「そうなのですね……次からは、そういたします」
「うん。何を調べていた? 呪い? ああ、不眠症のことか。高名な医者にも診てもらったと聞いていたけれど……」
エリック殿下は言外に何かを含ませた。そうなのだ……ここに書かれているような何かならば、優秀な医者が解決してくれただろう。
「あ! これは……エリック殿下。ご機嫌よう」
私は慌てて立ち上がり、王家に対する敬意を表すカーテシーをした。そんな私にひらひらと片手を振って、苦笑いをした彼は近づいてきた。
「ステラは知らないんだね。この図書館ではそういう礼をしなくて良いんだよ。そういう決まりなんだ。僕らがいても、知らないふりをしてくれればいい。今のは僕が声をかけたけれど、王族だからと畏まらなくて良い……そうでなければ、僕らは図書館で本を楽しむこともできないからね」
エリック殿下は苦笑してそう言い、彼が高い地位にあるがゆえの苦労などをのぞかせた。
「そうなのですね……次からは、そういたします」
「うん。何を調べていた? 呪い? ああ、不眠症のことか。高名な医者にも診てもらったと聞いていたけれど……」
エリック殿下は言外に何かを含ませた。そうなのだ……ここに書かれているような何かならば、優秀な医者が解決してくれただろう。



