生真面目騎士様に抱きしめられないと眠れない、とても都合の良い不眠症。

 ただ、命令で来てくれている彼に、迷惑をかけられないわ。自分でどうにか解決しないといけない……私はそう決心した。


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 王城の図書館には、様々な蔵書が揃い、中には禁書と呼ばれている本も所蔵されている。

 叔父様が王家の教師として働いていたこともあり、私はこの図書館でよく博識な叔父様といろんなことをお話ししたものだ。

 なので、図書館に慣れている私は恐らくはこれは、呪いの類ではないかと目星をつけて、不眠の項を探していたりした。

 いくら探しても『特定の人物に抱きしめられれば眠れる』なんていう呪いは見つからない。

 私だってこれまでに、聞いたこともない。叔父様の知り合いの司書がいたのでそれとなく聞いてみたけれど、彼にもまったく聞いたことがないらしい。

「おかしいわね……絶対に、こういう呪いがあると思ったのに」

 私は何冊目かの本をパタンと閉じて、ふうとため息をついた。

「……おや。ステラ。図書館で勉強でもしているのかい?」