アルベルトは心配してくれて、優しく聞いた。私は小さくため息をついて、彼の質問に頷いた。
「ええ。大丈夫ですわ。まさか、こんな人の多い場所であんなことをするなんて……信じられませんわ」
「そう? それより、チョコレートでも食べなよ。気分が良くなるから」
微笑んだアルベルトの手には、甘いチョコレート。目を瞬いた私はチョコを唇に押し当てられて、もぐもぐと食べた。包み紙はアルベルトの手の中でくしゃりと音を立てて、彼はポケットにそれをしまった。
おそらくは、先ほどポケットの中から取り出したのだろうな……そう思った。
「美味しい?」
「……はい」
私はアルベルトにそう聞かれ、呆気に取られたけれど悪い気はしなかった。
公衆の面前であんなことをされると思っていなくて、ただ話を聞いて欲しいだけだった。同情してくれないかと望んでいた訳ではないけれど、内心ではそうしてくれるかなと思った。
もうこの話はこれで終わってしまった。嫌な気持ちも終わった。アルベルトが続かせなかった。話を聞いて欲しかったと思ったけれど、私はいまはその方が良かった。
「ええ。大丈夫ですわ。まさか、こんな人の多い場所であんなことをするなんて……信じられませんわ」
「そう? それより、チョコレートでも食べなよ。気分が良くなるから」
微笑んだアルベルトの手には、甘いチョコレート。目を瞬いた私はチョコを唇に押し当てられて、もぐもぐと食べた。包み紙はアルベルトの手の中でくしゃりと音を立てて、彼はポケットにそれをしまった。
おそらくは、先ほどポケットの中から取り出したのだろうな……そう思った。
「美味しい?」
「……はい」
私はアルベルトにそう聞かれ、呆気に取られたけれど悪い気はしなかった。
公衆の面前であんなことをされると思っていなくて、ただ話を聞いて欲しいだけだった。同情してくれないかと望んでいた訳ではないけれど、内心ではそうしてくれるかなと思った。
もうこの話はこれで終わってしまった。嫌な気持ちも終わった。アルベルトが続かせなかった。話を聞いて欲しかったと思ったけれど、私はいまはその方が良かった。



