未完成ハーモニー ー5色の小鳥は共鳴するー

うーん⋯⋯なんだか小学校を思い出すなあ。

中学生になって変わったことといえば、制服があることとか、先輩や後輩との関係だったりとか、部活だったりとか⋯⋯出していけばキリがない。

でも、まだ心は小学生のままだ。



「___先生」


少し騒がしさが目立ってきたクラスに、澄んだ声が響いた。

どこか厳しさも含んだようなその声に、クラスメイトたちが一斉に注目の視線を向けた。

「あら、貴女は⋯⋯桐生院レナさん、だったかしら?」


⋯⋯⋯⋯はい?

今先生、なんとおっしゃいました⋯⋯?
私の耳には、「きりゅういんれな」、と聞こえたのですが⋯⋯。

「はい。本日からこの桐生院学園中等部に通う、桐生院レナと申します。⋯⋯小学生の頃は一応、アイドルやってました」

軽い自己紹介をしてくれた、きりゅういんさん。

綺麗に切り揃えられた前髪。
ふんわりとした印象をつけてくれるまるっとしたおしゃれなボブの髪型。
すべてお見通しとでも言いそうな紫色の瞳。