未完成ハーモニー ー5色の小鳥は共鳴するー

「学園おっきい⋯⋯本当にここ、学校なの⋯⋯?」


大きな建物を目の前にして、私は思わずつぶやいた。

ここは、桐生院学園。
日本でも少ししかない芸能学科のある小中高一貫校だ。

芸能活動をしている学生の子は学業との両立が難しいから、わざわざこの学園の近くに住んでまで登校する子もいるらしい。

⋯⋯まあ、こういうのはあくまで噂だし、本当かどうかはわからないけど⋯⋯。

す、すごいよ〜!
右見たらイケメン、左見たら美少女!

なんなの、この学園は!?

おそらく私と同じ新入生だとは思うけど⋯⋯こんなに顔が整ってるだなんて聞いておりません!!

私、クラスで浮いちゃうこと間違いなしだよ⋯⋯。

不安に思いながら自分の教室のドアを開けると、そこにはやっぱりイケメンや美女がたくさんいた。

席順は名簿順なようで、「あ」から始まる苗字の私・天宮琴莉は安定の一番前の席です⋯⋯。

先生からよく見られる位置だから、妙に緊張しちゃうんだよね。