《店長お客様がお見えになりました。》



店のスタッフから声がかかる。



『悪いな、俺仕事があるんで行くわ。


でも俺って諦めて悪いんだよね(笑)。


小沢今度彩夏泣かせたら、俺必ず彩夏をもらう。


覚えておけ!』



啓太がはいと返事をした。


その時彩夏の携帯が鳴る。


【もしもし華? 大丈夫うまくいったよ。


うん分かった夜啓太と華のとこに行くからね。】



華って誰だ?



小沢の嬉しそうな顔を見逃さなかった俺。



『彩夏華って誰?もしかしてこいつの好きな女?』



小沢が俺を睨む。



「向坂さん華は私の大好きな親友。


啓太が好きな華だよ(笑)。


うーん今は華啓太の妹かな?


ねぇ啓太?」



小沢が照れくさそうに笑う。



小沢の好きな、彩夏の大好きな親友華とやらに、



俺も無性に会いたくなった。



『彩夏俺も一緒に行っていいかな?』



「何処に?」



『何処にって、そのおまえたちが好きな華の家だよ!』



ええええぇー。



何で二人で叫んでんだよぉー。