次の週の日曜。
恋は、翔に言われて、駅前の日時計の広場へ向かっていた。
翔は、秘密を盾に、恋にデートをせがんだ。
翔は恋が狐になる事をすぐ受け入れたが、秘密を良い様に使うつもりなのは、誰が見ても明らかだった。
「恋!」
サングラスを掛けた翔が歩いてきて、恋に呼びかけた。
「今日は遊園地行くで。ちょっと天気が不安やけど」
「あの、翔……くん、悪いけど、私宗介が……」
恋がぼそぼそ言うと、翔はきょとんとした顔をして聞き返した。
「宗介が?」
「宗介が彼氏だから、一緒に遊びに行くのは、ちょっと……」
「なんや、そんなこと。」
翔はにっと笑った。
「やってん、あんたは狐やん」
「狐だけど……」
「選択権は僕にあるやんね。」
「……」
「ワイあんたが好きや」
翔はストレートに言うと、首を傾げた。
「なんで宗介?。ええやん僕で。」
「……」
「ワイが僕って言うのは男ぶりっ子やってん。肝で使うんや。女子受け対やね。」
翔は無関心にそう言うと口調を変えた。
「恋、宗介って、次言ったらワイ怒るで。」
翔は言った。
「ほな行こうや」



