日曜日。
結局親衛隊のお茶会に行く事になってしまった恋と宗介は、待ち合わせの日時計の広場に向かった。
二人でベンチに座っていると、日時計の広場には、花が咲き乱れ、時計の上に、小鳥が止まっている。
「新田さん」
間もなく美風が現れてベンチに向かいながら手を振った。
「樋山くん」
「遅れたかな?。自分ではむしろ早く来たつもりだったけど。」
「まだ10分前だよ。」
「良かった。そうそう、駒井がさ、」
美風はそこで言葉を切った。
「なんか向井と綾瀬を連れて行くから待っててって言ってた。最近、新田さんの恋人候補は全員好きって言うファン多いし、ほら、向井と綾瀬はモデルでしょう?。喜ばれるから親衛隊へのサービスなんだって」
「へえ」
「向井が連絡して来て、確かもう一人、誰か連れてくるって聞いてたけど……」
「恋!」
声がして、商店街の方から理央達が現れた。
スタイルの整った4人は通りをゆく通行人の目を集めながら、理央と律と翔と、それからもう一人律と同じオレンジの髪の綺麗な女の人。
「恋!。会いたかったで。今日はパーティやきに、お洒落して来たんやで。仰山話そうや」
にっと笑った翔は今日もいつも通りサングラスをかけている。
「遅れてごめんね。律ちゃんちで綾瀬くんを拾って行くとき、ちょっとごたごたしてて」
理央が言うと、律が口を開いた。
「駒井さん、すみませんでした。うちの姉ど天然で、急に人数分小さいボトル持っていくって言い出して、その飲み物が結局見つからなかったんですよ。だから遅くなって。」
律の後ろに立って居た、背の高い天然パーマの絶世の美女が口を開いた。ふわふわした喋り方。
「買って置いたのがあったのよ。お母さんが飲んじゃたのかも。20本位まとめ買いして、冷蔵庫の下の段に入れておいたはずなのに、不思議ね。」
それから恋に向かって
「はじめまして。律の姉の、向井栄です。」
と言った。
「この方が恋ちゃんね。いつも弟がお世話になってます。律は毎日、恋ちゃんの事ばかり話してますよ。仲良くしてくれて嬉しい。それでこっちが……」
栄は宗介の方を向いた。
「樋口美風くんね。恋ちゃんの第一彼の。ちょっと待って、樋崎……だったかな。」
「上野宗介です。恋の第一彼は僕。」
「僕が樋山美風です。」
宗介と美風が自己紹介すると栄はふわふわ微笑みながら言った。
「あら?。このサングラスの子が、宗介くんじゃなかったかしら?」
「言ってや。何回も言うてんのに、分かってくれへんねん。僕は翔やで。綾瀬翔。覚えてや。」
「ごめんなさいね、翔くん。今日は黒白男子達の座談会って聞いてたけど……黒白男子って一体なにかしらね。」
「黒白王子ですよ。男子じゃ怪しいでしょ。」
律がケラケラ笑いながら恋に言った。
「姉さんはいつもこの調子なんですよ。僕達家族は慣れてるけど、初めての人は戸惑います。早く慣れてくださいね。」
「新田恋です。よろしくお願いします。」
恋達は挨拶を終えると黃崎さんの家へ向かって歩き出した。



