「それでさ、来週の……、あの……」
さっきまで楽しそうに喋っていた目の前にいる彼女の声が、急にトーンダウンした。
彼女の長い睫毛が、ゆっくりと、ためらうように重なり合う。
起きていようと必死にこらえているのだろう、その頭がこっくりと小さな弧を描いた。
ハッと我に返ったように細い首を持ち上げるものの、すぐにまた、生ぬるい泥に沈むように深く深く傾いていく。
「おい、眠いならもう寝ろよ。」
俺は苦笑しながら声をかけると、彼女は「眠くない、もん……」と、焦点の合わない目でこちらを睨みつけてきた。
かわいい。
いつからか、夢恋のことをそういう目で見るようになってしまった。
次に彼女の頭がこっくりと大きく落ちたとき、彼女の体は完全にシーツの上へと投げ出された。
すうすうと、静かで規則正しい寝息が部屋に響き始める。

