私とお父さんはどちらも負けじとにらみ合っている。
さっきお父さんが言った言葉が今も頭の中でエコーしている。
『女優を辞めなさい。』
_____っ。
まずそもそもなぜ突然そう言ってきたのだろうか?
「なんで、女優を辞めなきゃいけないの?理由がないと納得しないじゃん。」
「それは、、夢恋はもう中学生でしょ?お母さんも中学生でブレイクしてそれで、、
まあ、つまり俺は夢恋にお母さんと同じ道を歩んでほしくないと思ってる。」
なるほど、、
つまり、お父さんは私のお母さんみたいに国民的女優でありながらも結婚をして、
ファンに恨まれて死んでほしくないからということだろう。
別に、私は青春をすべて芸能界につぎ込むつもりだから恋愛とか一切興味ないのに。
「私、別に恋愛なんて興味ないから!ならいいでしょ?」
「そう言ってられるのは、今のうちだけだけ。
だって高校生とかにもなるとなあ、皆もうあれだよ?
中学生でも思春期っていうのに、、」
「べつにー!!そんなのお父さんが未来予知できるわけじゃないでしょ!!」
「いや、それがなあ、意外とそうなんだよ。
俺だって、夢恋みたいに最初は恋愛なんてクソくらえって思ってたぐらいだったのに
お母さんと共演をして、仲良くなっていったらそんなこと思えなくなった。」
「それは、お父さんの場合だけでしょ??」
「芸能界ってのは意外と黒いもんだよ?俺たちの知らないところでも色んな人が
有名人同士付き合ってたりしてるし。」
そう言って暗い顔をして黙るお父さん。
「はいはい。そうなんですか。」
「わかったか?じゃあ、、」
「でも、私女優は辞めないから。」
そりゃもちろん。
恋愛?そんなのもうどうだっていい。
芸能界の方が大事だもの。

