「俺さぁ、実は高校入学してから好きな子できて。。」




「うん」




「1つ上の先輩なんだけど、サッカー部のマネージャでさぁ」




「そうなんだぁ。。」



「てか、サッカー部に入った時からもう一目ぼれって感じで。。」




「うん」




「すげー部活行くのが楽しみだったんだよね!」



「へぇ~」



「んで、行くたびに話す回数も増えて。。すごい仲良くなれたんだ、そしたらある時その先輩に告られて」




「うん」




「もちろん、すげー嬉しくて付き合ったんだけど。。」




そこまで話すと急に切ない顔をした




「どうしたの?」




「いやそれでさぁ。。。付き合えたのはすごい嬉しかったんだけど、俺は経験なかったし。。けど向こうは経験あって、なんか俺がリードできなくてさぁ」





「うん。。」




「彼女は待っててくれたみたいだけど、結局何もできなくて。。」




「うん。。」




「それで結局振っちゃったんだよね」




「。。そうなんだ」




この日中野くんは私に全てを話してくれた。




自分の周りからのイメージのせいで「経験」ないことを言えなかったんだと。




「カッコつけちゃったんだ。。。カッコ悪いよな俺」



それを聞いて、中野くんの純粋な部分が見えた気がした。