だから、嬉しかったのだ。 きっと、私の名前など触れてもいない。 だからこんな人と付き合いたい。 そう思ったのだ。 それを原くんに言った。 そしたら、原くんは納得がいかない顔をした。 「じゃあ、バイトのとき俺がそう言ってくれたら好きになった?」 「え」 「俺がその彼氏のようなこと言ったら、俺を好きになってくれた?」 もし、原くんがそんなこと言ったら・・・。 「そうじゃない」