私には好きな人がいる。
2つ年上の高校2年生、神楽くん。
この世界には第二性が存在してて、私はオメガで神楽くんはベータ。
私はオメガだから、普通の生活は送れない。
オメガってだけで学校にもいけないし、仕事もできないの。
そんな時私を救ってくれたのは神楽くんだった。
繁華街で倒れていた私を看病してくれて、その時に言ってくれた言葉に救われた。
「第二性なんて関係ないよ」
こういうこと、言ってくれる人がいたんだ。
なんだかホッとして嬉しくて泣いたのを覚えている。
あの日から2年が経って、私だけが神楽くんを好きになって、でも思いを告げることすら許されなくて。
そういう生活を送ってた。
「風翔さん…さ、白と結婚するんだって」
突然告げられたその言葉に、私は言葉を失った。
風翔さんというのは神楽くんの好きな人の名前だった。
白くんは神楽くんの親友。
風翔さんがオメガで、白くんがアルファだから男の人同士でも結婚はできるんだけど…。
「神楽くんは…それで…いいの?」
好きな人と親友が結婚しちゃうって、きっと辛いことだ。
そんなことわかってるのに、どうして聞いちゃったんだろ。
「ご、ごめ…」
「俺は風翔さんと白が幸せならそれでいいんだ。それだけで嬉しいから」
それは、本当なんだろうなって思った。
表情が明るかったから。
でも、吹っ切れてるかっていうと、きっとそうじゃない。
だからまだ、想いは告げられない。
風翔さんは、神楽くんの気持ちを知ってるのかな。
私にはわからないけど。
でも、私は神楽くんを不幸にする風翔さんが許せなかった。
そして数日後、突然風翔さんと会う機会が訪れた。
「ごめんね、突然来ちゃって」
「い、いえ…」
オメガだからなのか、本当にきれいな人だった。
たまたま神楽くんはコンビニに行ってて、ここには私ひとり。
正直この人とは距離を置きたい…。
でも、それを露骨に出すわけないはいかなくて。
「お土産持ってきただけなんだけどね」
「そう…なんですね」
その後も会話が弾むことはなかった。
私が話す気が無かったからだと思う。
それが多分風翔さんにも伝わってしまって。
「えっと…晴香ちゃんは俺のこと嫌い?」
その言葉に、私はピクッと反応した。
は?
なんだかイライラが溜まっていて、私は思わず言ってしまった。
「嫌いです」
言ってしまってから、まずいと気がついた。
風翔さんは質問を続けた。
「どうして?」
もう、言ってしまったんだ。
なにを言っても同じだと感じて、私は言った。
「だって、風翔さんは白くんと結婚するんでしょう?神楽くんの気持ちも知らないで。私は神楽くんのことが好きなのに。あなたのせいで私は想いを告げられない。その方がいいって思ってるから。私はちゃんと神楽くんのことを想ってます。でも、あなたはどうなんですか?神楽くんは…!!」
「知ってるよ」
やけに強い声が響いた。
風翔さんは、私をまっすぐ見つめていた。
「神楽くんが俺を好きでいてくれてるのは知ってる。だから、白くんと付き合うのも悪いなって思った。でも、神楽くんは自分の好きなように生きてって言ってくれたんだ。だから、俺は結婚することを選んだんだ。君も、自分の生きたいように生きた方はいいと思う。だって、好きって気持ちは止められないし」
「っな…」
言い返そうとした時、ガチャっと音がして神楽くんが帰ってきた。
私はハッとして口を閉じた。
風翔さんも、これ以上はなにも言ってこなかった。
それから1週間後、ヒート前のいつもの熱が出た。
だるくてどうしようもない時、神楽くんがきた。
「あれ…もしかして晴香…ヒート前?」
私はコクコクと頷いた。
忘れてたんだ。
いつもヒート前には来ないようにしてもらってたから、変だと思った。
「そっか。じゃあ、来ちゃったしなんかやってあげる」
「ん…いや…」
「いいから、寝てろって」
やばい、なんか熱の時って変なこと口走りそう。
そんな不安を抱えながら、私は寝ることにした。
寝ちゃえば大丈夫って安心してた。
でも。
「好きだよ…神楽…く…ん…」
いい匂いがして、私は目を覚ました。
「あ、起きた?おかゆ作ってみた。食べれそ?」
「うん…」
私は起き上がっておかゆを食べることにした。
そうして食べている時。
「晴香って、俺のこと好きだったの?」
「へ?」
私は思わずスプーンを落とした。
お皿の上だったからセーフだった。
だけど、そんなの気にする暇なくって。
「寝言でそう言ってた。好きだよって、俺の名前呼んで」
その時、なぜだかわからないけど、風翔さんの言葉が蘇ってきた。
“自分の生きたいように生きた方がいいよ”。
そう、これは熱のせいだから。
私は神楽くんと唇を重ねていた。
「好き…!ごめんなさい、好きになっちゃって。ごめっ…、でも、私ほんとに…」
今度は神楽くんが唇を重ねていた。
クラクラして、もうわけわかんない。
そのまま突然ヒートがきちゃって、もうわけわかんなかった。
わかったのは神楽くんに抱かれたことと。
首を噛まれた時にビリッと電気が走った気がしたことと。
「俺も好きだよ、晴香」
夢のような時間が続いていたこと。
あとからわかったのは、実はもう風翔さんと白くんが付き合った時にはもう神楽くんは風翔さんを諦めていたこと。
いつのまにか私を好きになってくれていたこと。
ずっと隠されていたけど、実はアルファだった神楽くんがヒートになった私を抱いて、そして番ってしまったってこと。
“自分の生きたいように生きた方がいいよ”。
あの時の風翔さんは全部わかってて、そう言ってたんだ。
そう気がついた。
噛み跡の残った首裏をさすりながら、私は神楽くんに言った。
「ほんとに、本当に私のこと、好きなの?」
「うん。結構アプローチしてるつもりだったんだけど。気がつかなかった?」
「まったく…」
「ははっ、伝わってなさそうだったしね」
風翔さんの言った通りだった。
自分の気持ちには正直になった方がいい。
好きって気持ちは止められない…か。
今までそんな止まんない気持ちが嫌いだったけど、止められなくてよかったのかも。
「愛してるよ、晴香」
諦めない方がいいってことを学ばされたきがした。
2つ年上の高校2年生、神楽くん。
この世界には第二性が存在してて、私はオメガで神楽くんはベータ。
私はオメガだから、普通の生活は送れない。
オメガってだけで学校にもいけないし、仕事もできないの。
そんな時私を救ってくれたのは神楽くんだった。
繁華街で倒れていた私を看病してくれて、その時に言ってくれた言葉に救われた。
「第二性なんて関係ないよ」
こういうこと、言ってくれる人がいたんだ。
なんだかホッとして嬉しくて泣いたのを覚えている。
あの日から2年が経って、私だけが神楽くんを好きになって、でも思いを告げることすら許されなくて。
そういう生活を送ってた。
「風翔さん…さ、白と結婚するんだって」
突然告げられたその言葉に、私は言葉を失った。
風翔さんというのは神楽くんの好きな人の名前だった。
白くんは神楽くんの親友。
風翔さんがオメガで、白くんがアルファだから男の人同士でも結婚はできるんだけど…。
「神楽くんは…それで…いいの?」
好きな人と親友が結婚しちゃうって、きっと辛いことだ。
そんなことわかってるのに、どうして聞いちゃったんだろ。
「ご、ごめ…」
「俺は風翔さんと白が幸せならそれでいいんだ。それだけで嬉しいから」
それは、本当なんだろうなって思った。
表情が明るかったから。
でも、吹っ切れてるかっていうと、きっとそうじゃない。
だからまだ、想いは告げられない。
風翔さんは、神楽くんの気持ちを知ってるのかな。
私にはわからないけど。
でも、私は神楽くんを不幸にする風翔さんが許せなかった。
そして数日後、突然風翔さんと会う機会が訪れた。
「ごめんね、突然来ちゃって」
「い、いえ…」
オメガだからなのか、本当にきれいな人だった。
たまたま神楽くんはコンビニに行ってて、ここには私ひとり。
正直この人とは距離を置きたい…。
でも、それを露骨に出すわけないはいかなくて。
「お土産持ってきただけなんだけどね」
「そう…なんですね」
その後も会話が弾むことはなかった。
私が話す気が無かったからだと思う。
それが多分風翔さんにも伝わってしまって。
「えっと…晴香ちゃんは俺のこと嫌い?」
その言葉に、私はピクッと反応した。
は?
なんだかイライラが溜まっていて、私は思わず言ってしまった。
「嫌いです」
言ってしまってから、まずいと気がついた。
風翔さんは質問を続けた。
「どうして?」
もう、言ってしまったんだ。
なにを言っても同じだと感じて、私は言った。
「だって、風翔さんは白くんと結婚するんでしょう?神楽くんの気持ちも知らないで。私は神楽くんのことが好きなのに。あなたのせいで私は想いを告げられない。その方がいいって思ってるから。私はちゃんと神楽くんのことを想ってます。でも、あなたはどうなんですか?神楽くんは…!!」
「知ってるよ」
やけに強い声が響いた。
風翔さんは、私をまっすぐ見つめていた。
「神楽くんが俺を好きでいてくれてるのは知ってる。だから、白くんと付き合うのも悪いなって思った。でも、神楽くんは自分の好きなように生きてって言ってくれたんだ。だから、俺は結婚することを選んだんだ。君も、自分の生きたいように生きた方はいいと思う。だって、好きって気持ちは止められないし」
「っな…」
言い返そうとした時、ガチャっと音がして神楽くんが帰ってきた。
私はハッとして口を閉じた。
風翔さんも、これ以上はなにも言ってこなかった。
それから1週間後、ヒート前のいつもの熱が出た。
だるくてどうしようもない時、神楽くんがきた。
「あれ…もしかして晴香…ヒート前?」
私はコクコクと頷いた。
忘れてたんだ。
いつもヒート前には来ないようにしてもらってたから、変だと思った。
「そっか。じゃあ、来ちゃったしなんかやってあげる」
「ん…いや…」
「いいから、寝てろって」
やばい、なんか熱の時って変なこと口走りそう。
そんな不安を抱えながら、私は寝ることにした。
寝ちゃえば大丈夫って安心してた。
でも。
「好きだよ…神楽…く…ん…」
いい匂いがして、私は目を覚ました。
「あ、起きた?おかゆ作ってみた。食べれそ?」
「うん…」
私は起き上がっておかゆを食べることにした。
そうして食べている時。
「晴香って、俺のこと好きだったの?」
「へ?」
私は思わずスプーンを落とした。
お皿の上だったからセーフだった。
だけど、そんなの気にする暇なくって。
「寝言でそう言ってた。好きだよって、俺の名前呼んで」
その時、なぜだかわからないけど、風翔さんの言葉が蘇ってきた。
“自分の生きたいように生きた方がいいよ”。
そう、これは熱のせいだから。
私は神楽くんと唇を重ねていた。
「好き…!ごめんなさい、好きになっちゃって。ごめっ…、でも、私ほんとに…」
今度は神楽くんが唇を重ねていた。
クラクラして、もうわけわかんない。
そのまま突然ヒートがきちゃって、もうわけわかんなかった。
わかったのは神楽くんに抱かれたことと。
首を噛まれた時にビリッと電気が走った気がしたことと。
「俺も好きだよ、晴香」
夢のような時間が続いていたこと。
あとからわかったのは、実はもう風翔さんと白くんが付き合った時にはもう神楽くんは風翔さんを諦めていたこと。
いつのまにか私を好きになってくれていたこと。
ずっと隠されていたけど、実はアルファだった神楽くんがヒートになった私を抱いて、そして番ってしまったってこと。
“自分の生きたいように生きた方がいいよ”。
あの時の風翔さんは全部わかってて、そう言ってたんだ。
そう気がついた。
噛み跡の残った首裏をさすりながら、私は神楽くんに言った。
「ほんとに、本当に私のこと、好きなの?」
「うん。結構アプローチしてるつもりだったんだけど。気がつかなかった?」
「まったく…」
「ははっ、伝わってなさそうだったしね」
風翔さんの言った通りだった。
自分の気持ちには正直になった方がいい。
好きって気持ちは止められない…か。
今までそんな止まんない気持ちが嫌いだったけど、止められなくてよかったのかも。
「愛してるよ、晴香」
諦めない方がいいってことを学ばされたきがした。

