星降る夜に、きみと永遠の恋をした

体調を崩して、中学生活のスタートをうまく切れなかった。

学校に行けるようになった頃には仮入部期間は残り少なくて、結局決めきれずに美術部に入った。

絵を描きたいとか何かを作りたいとか、そんなふうに思って美術部に入ったわけじゃない。


「それも知ってる」

「だったら……」

「俺の願いごとが、美術室にあるかもって言ったら?」

「……は?」


間抜けな声が出た。

その原因である流星は、わたしの目の前に立って、余裕の笑みを浮かべている。


「なんでそんなところに? 美術室なんて美術の授業と学校見学くらいでしか行ったことないくせに」

「さぁ? でも、可能性がある以上、無視はできないだろ?」


不敵な笑みには見覚えがあった。


美術室に流星の願いごとはない。

ただ、あるのはわたしが流星の願いを叶える手伝いをするという約束だけ。


「て……手伝うなんて言うんじゃなかった……」

「ははっ、今さら」


満足そうな表情を浮かべて、流星は美術室のある方へと歩いていく。


流星はやっぱり透けている。

でも、こんなふうにわたしを引っ張っていく背中は何度も見てきた。


「ほんとに、本物なんだなぁ……」


流星に聞こえないくらいの大きさでつぶやいてから、わたしは美術室に向かって歩き始めた。