雨は昔から嫌いだった。
天気が悪いと頭が痛くなるから。
お気に入りの靴が雨で濡れて汚れるから。
どんよりした空に、テンションまで下がるから。
でも、雨が降った時にだけ作る、秘密基地は好きだった。
『あかり、もっとそっち寄って』
『やだ。流星こそ、もっとちっちゃくなってよ』
家の前の玄関ポーチで、持ち寄った傘をいくつか広げて、ドーム型にした“秘密基地”。
外から見たらきっと滑稽なその空間は、それでもわたし達だけの特別な場所だった。
『あかりはさぁ、ユーレイって信じるか?』
『ユーレイ? ユーレイって、あの?』
『うん。透けて見えるとか、足がないとかっていうアレ』
突拍子のない流星の“もしも”話は珍しいことじゃなかった。
『うーん、どうなんだろ。いるのかもしれないけど、見たことないからなぁ……』
『おまえ、そういうとこ結構ゲンジツテキだよな』
『いいじゃん。そういう流星はどうなの。信じてるの?』
わたしの問いに、流星はすぐに首を振った。
天気が悪いと頭が痛くなるから。
お気に入りの靴が雨で濡れて汚れるから。
どんよりした空に、テンションまで下がるから。
でも、雨が降った時にだけ作る、秘密基地は好きだった。
『あかり、もっとそっち寄って』
『やだ。流星こそ、もっとちっちゃくなってよ』
家の前の玄関ポーチで、持ち寄った傘をいくつか広げて、ドーム型にした“秘密基地”。
外から見たらきっと滑稽なその空間は、それでもわたし達だけの特別な場所だった。
『あかりはさぁ、ユーレイって信じるか?』
『ユーレイ? ユーレイって、あの?』
『うん。透けて見えるとか、足がないとかっていうアレ』
突拍子のない流星の“もしも”話は珍しいことじゃなかった。
『うーん、どうなんだろ。いるのかもしれないけど、見たことないからなぁ……』
『おまえ、そういうとこ結構ゲンジツテキだよな』
『いいじゃん。そういう流星はどうなの。信じてるの?』
わたしの問いに、流星はすぐに首を振った。



