渡り廊下をパタパタと小走りで渡る美紀。
徐々に人気も少なくなった4階につくと、息を切らしながら曲がり角を曲がる。
「美紀〜」
「莉奈っ」
広い踊り場のベンチに座る2年5組の友人、園山莉奈が手を振って待っていた。
莉奈の横に座ると、美紀はほんの少し笑顔を見せた。
すでにお弁当を広げていた莉奈は、もぐもぐと頬を動かす。
「遅いし、お腹すいたから、もう食べてる」
「ごめんね、転校生の校内案内頼まれちゃって…」
「あぁ。クラスの子たちが話してたわ。イケメンなんだって?」
「うん。かっこいい方だと思うよ…みんな騒いでたし…放課後も案内しなきゃいけないから…代わってほしい……」
「ふーん……で?今朝は?」
修の鋭い眼差しを思い返すと、憂鬱そうにしょんぼりする美紀。
おかずを頬張る莉奈は、話題を変えて美紀を見る。
しかし、美紀の表情は、気まずそうなものに変わった。
「……えっと…コンビニの店員さんに…駅で女の人…と、さっきは先輩に……全員、知らない人…デス…」
「相っ変わらずだね〜…体質なのか、そういう星の下に生まれたのかね〜」
「莉奈だけだよ…変わらず接してくれるの…ありがとう」
「あはっ!今更っ、というか、私もその内のひとりかもしんないじゃん」
「そんなことないよ!全然違うもん!」
莉奈は、中学の頃からの友人であり、美紀の人を惹きつける体質のようなものを知っている人。
美紀自身が、自分の体質に困っていたところに、悩みを聞いてくれたことで、親しい友人関係となった。
美紀を気遣って、人気のない場所でのお昼休みをも、提案してくれるほど。
周囲の艶めかしい視線ではなく、“普通"の視線で美紀を見てくれる、美紀にとって大切な友人だ。
「放課後の案内だけど、私もついて行ってあげたいけど、今日バイトあるんだよねぇ」
「いいよ、そんな…!」
「…とりあえず、よく使う場所だけ案内して終われば?あ。あと!二人きりになったら絶対ダメだよ!?」
「う、うん…そこは、わかってるよ…」
顔を近づけて注意する莉奈に、子ども扱いされるのを感じつつ、口を尖らせながら返事をした。
そして、食べ終わる頃に、桃ジュースにストローを刺す。
「美紀がジュースって珍しいね。いつもお茶持ってくるのに」
「たまには…ね…」
苦笑いする美紀の頭には、まだ鋭い眼差しを向ける修の目が過った。
少し困った気持ちになりつつも、お礼としてもらった桃ジュースを飲む。
(…桃好きだから…嬉しいんだけどなぁ…怖い…)
莉奈との昼食を終えると、二人は別々の方向から教室へ向かった。
徐々に人気も少なくなった4階につくと、息を切らしながら曲がり角を曲がる。
「美紀〜」
「莉奈っ」
広い踊り場のベンチに座る2年5組の友人、園山莉奈が手を振って待っていた。
莉奈の横に座ると、美紀はほんの少し笑顔を見せた。
すでにお弁当を広げていた莉奈は、もぐもぐと頬を動かす。
「遅いし、お腹すいたから、もう食べてる」
「ごめんね、転校生の校内案内頼まれちゃって…」
「あぁ。クラスの子たちが話してたわ。イケメンなんだって?」
「うん。かっこいい方だと思うよ…みんな騒いでたし…放課後も案内しなきゃいけないから…代わってほしい……」
「ふーん……で?今朝は?」
修の鋭い眼差しを思い返すと、憂鬱そうにしょんぼりする美紀。
おかずを頬張る莉奈は、話題を変えて美紀を見る。
しかし、美紀の表情は、気まずそうなものに変わった。
「……えっと…コンビニの店員さんに…駅で女の人…と、さっきは先輩に……全員、知らない人…デス…」
「相っ変わらずだね〜…体質なのか、そういう星の下に生まれたのかね〜」
「莉奈だけだよ…変わらず接してくれるの…ありがとう」
「あはっ!今更っ、というか、私もその内のひとりかもしんないじゃん」
「そんなことないよ!全然違うもん!」
莉奈は、中学の頃からの友人であり、美紀の人を惹きつける体質のようなものを知っている人。
美紀自身が、自分の体質に困っていたところに、悩みを聞いてくれたことで、親しい友人関係となった。
美紀を気遣って、人気のない場所でのお昼休みをも、提案してくれるほど。
周囲の艶めかしい視線ではなく、“普通"の視線で美紀を見てくれる、美紀にとって大切な友人だ。
「放課後の案内だけど、私もついて行ってあげたいけど、今日バイトあるんだよねぇ」
「いいよ、そんな…!」
「…とりあえず、よく使う場所だけ案内して終われば?あ。あと!二人きりになったら絶対ダメだよ!?」
「う、うん…そこは、わかってるよ…」
顔を近づけて注意する莉奈に、子ども扱いされるのを感じつつ、口を尖らせながら返事をした。
そして、食べ終わる頃に、桃ジュースにストローを刺す。
「美紀がジュースって珍しいね。いつもお茶持ってくるのに」
「たまには…ね…」
苦笑いする美紀の頭には、まだ鋭い眼差しを向ける修の目が過った。
少し困った気持ちになりつつも、お礼としてもらった桃ジュースを飲む。
(…桃好きだから…嬉しいんだけどなぁ…怖い…)
莉奈との昼食を終えると、二人は別々の方向から教室へ向かった。



