翌週、いつもよりも少し早めに朝の準備を終えた美紀は、夏服の制服を着て台所へと向かった。
「おばあちゃん、おはよう」
「おはよう。今日は早いねぇ」
「うん…ちょっとね。体育祭の練習も始まるから、帰りは少し遅くなると思う」
「はいはい」
椅子に座った美紀の前に朝食を並べていくおばあちゃんは、ニコニコと返事をした。
お箸を持って食事の挨拶をする美紀は、少し急ぎめに、もぐもぐと食べた。
流しで洗い物をするおばあちゃんの背中をチラリと見ると、美紀は口を開いた。
「…おばあちゃん…あのさ…」
「うん?何か言ったぁ?」
水の音で聞こえなかったのか、蛇口の水を止めて、振り返るおばあちゃん。
美紀は笑って首を横に振った。
「ううん、なんでも。ごちそうさま」
「はぁい、片付けはいいから、早よ行きんさい」
「…ありがとう。いってきます」
バッグを持った美紀は、おばあちゃんに一度ギュッと抱き着いてから、玄関に向かった。
美紀のあとからついてきたおばあちゃんは、嬉しそうに手を振って見送った。
それからいつものように、眼鏡ケースから伊達メガネを取り出してかけると、顔を上げて駅に向かって歩き出す美紀。
「あの、いつも見かけてて…よかったら、連絡先交換してください…!」
「…ご、ごめんなさい…」
数人の男女から声をかけられつつも、なんとか駅のホームにやってきた美紀は、バッグから本を取り出してページを開いた。
時折、電光掲示板とスマホの時間を確認しながら、読書を進める。
次に顔を上げたときは、電車がホームに入ってきていた。
バッグに本を入れると、降りる乗客を避けてから、電車へ乗り込んだ。
しばらく電車に揺られれば、いつもの学校前の駅に到着する。
バッグを大事そうに持ち直すと、改札を出て学校へと向かった。
校舎に入って、下駄箱で上履きに履き替えると、職員室へ向かう美紀。
「おはようございます」
「あら、押花さん。おはよう。今日も早いのね」
職員室のドアを開ければ数人の教員のうち、担任がちょうど早くに出勤していた。
教室の鍵を持っていく前に、担任の机に行くと、バッグから四つ折りしたプリントを取り出す。
「先生、すみません。進路調査票…まだだったので…」
「ありがとう。ちょうど、今日のホームルームで言おうと思っていたの。まだ出してない子もいるから…受け取りました。次から遅れないようにね」
「はい」
美紀から調査票を受け取ったのを確認すると、担任にペコッと頭を下げて、教室の鍵を取って職員室をあとにした。
担任が美紀の進路調査票を開いて、じっと見つめていると、他の教員から声をかけられた。
「おばあちゃん、おはよう」
「おはよう。今日は早いねぇ」
「うん…ちょっとね。体育祭の練習も始まるから、帰りは少し遅くなると思う」
「はいはい」
椅子に座った美紀の前に朝食を並べていくおばあちゃんは、ニコニコと返事をした。
お箸を持って食事の挨拶をする美紀は、少し急ぎめに、もぐもぐと食べた。
流しで洗い物をするおばあちゃんの背中をチラリと見ると、美紀は口を開いた。
「…おばあちゃん…あのさ…」
「うん?何か言ったぁ?」
水の音で聞こえなかったのか、蛇口の水を止めて、振り返るおばあちゃん。
美紀は笑って首を横に振った。
「ううん、なんでも。ごちそうさま」
「はぁい、片付けはいいから、早よ行きんさい」
「…ありがとう。いってきます」
バッグを持った美紀は、おばあちゃんに一度ギュッと抱き着いてから、玄関に向かった。
美紀のあとからついてきたおばあちゃんは、嬉しそうに手を振って見送った。
それからいつものように、眼鏡ケースから伊達メガネを取り出してかけると、顔を上げて駅に向かって歩き出す美紀。
「あの、いつも見かけてて…よかったら、連絡先交換してください…!」
「…ご、ごめんなさい…」
数人の男女から声をかけられつつも、なんとか駅のホームにやってきた美紀は、バッグから本を取り出してページを開いた。
時折、電光掲示板とスマホの時間を確認しながら、読書を進める。
次に顔を上げたときは、電車がホームに入ってきていた。
バッグに本を入れると、降りる乗客を避けてから、電車へ乗り込んだ。
しばらく電車に揺られれば、いつもの学校前の駅に到着する。
バッグを大事そうに持ち直すと、改札を出て学校へと向かった。
校舎に入って、下駄箱で上履きに履き替えると、職員室へ向かう美紀。
「おはようございます」
「あら、押花さん。おはよう。今日も早いのね」
職員室のドアを開ければ数人の教員のうち、担任がちょうど早くに出勤していた。
教室の鍵を持っていく前に、担任の机に行くと、バッグから四つ折りしたプリントを取り出す。
「先生、すみません。進路調査票…まだだったので…」
「ありがとう。ちょうど、今日のホームルームで言おうと思っていたの。まだ出してない子もいるから…受け取りました。次から遅れないようにね」
「はい」
美紀から調査票を受け取ったのを確認すると、担任にペコッと頭を下げて、教室の鍵を取って職員室をあとにした。
担任が美紀の進路調査票を開いて、じっと見つめていると、他の教員から声をかけられた。



