いつもと変わらない笑顔で美紀を見たあと、修へ視線を向ける亮太。
「…改めて初めまして黒井くん。オレ、土師亮太。よろしくね」
「…黒井修」
一瞬、お互いに鈍くも鋭い眼差しを向けるが、亮太が二パッと笑って美紀へ視線が向くよう手で促した。
「黒井くん、オレに感謝して。学年トップの成績を誇る押花ちゃんに勉強会をお願いしたこと」
「え、え!?い、言わなくていいよ…っ!」
「大事なことでしょ~。お願い聞いてくれてほんと、感謝しかない。ありがとね」
そして、三人は、机を向かい合わせにして、席に着いた。
各々、苦手とする科目の教科書を出して、待つ。
「えっと、よろしくお願いします…」
「……」
「お願いしマッス」
「二人の苦手科目、教えてくれる?」
二人が出したのは、亮太が現国・英・化、修は英・化だった。
「よかった。二人とも同じ科目が苦手なんだね。教えやすいよ」
「黒井くんは意外だな。英語めっちゃしゃべりそう」
「俺は日本人だ」
「…ふ…っ」
二人のやり取りに思わず吹き出してしまう美紀は、なんとか笑いを堪えるが、しっかりと見られていた。
「押花ちゃん、笑っていいんだよ、ここは。黒井くんもたぶん普通にボケたと信じたい」
「……」
亮太の発言にジロリと視線を送るが、何食わぬ顔で英語の教科書とノートを開く亮太。
修も、渋々同じように英語の教科書とノートを開いた。
「えーっと…森林校はここまでやってるんだけど…」
「同じだ。その少し先までやってる」
「そっか。それじゃあ、ここの章の本文訳からやるね」
美紀も自分の教科書を使って、二人に訳す際の注意点や、変換点を教える。
時折、二人がそれぞれ質問するのにも答え、注意点を盛り込んだ問題を作って出してみた。
「んー……これ…難しい…」
「押花」
「…合ってるよ、正解」
「黒井くん、まじか」
「あ、でも、ここは動詞だから、この問題は違う…」
美紀の容赦ないレ点をもらう修は、少し固まったが、すぐに書き直しを始める。
「押花ちゃん、ここわかんない~」
「えっと、ここは…ー」
ニコニコと笑って美紀に教えを乞うが、一問も解けていないのが修の目に映った。
「…教えてもらう気があるのか?」
「オレ、壊滅的に頭悪いの。なめないでもらえる~?でも、ごめんね押花ちゃん」
「ううんっ、できるまで頑張ろう!」
横目で睨むように亮太を見る修の言葉に、ニヤッと笑って亮太は答える。
わかりやすい説明にするため、教科書とにらめっこをする美紀は、二人の様子に気付かず、黙々と考えていた。
「…改めて初めまして黒井くん。オレ、土師亮太。よろしくね」
「…黒井修」
一瞬、お互いに鈍くも鋭い眼差しを向けるが、亮太が二パッと笑って美紀へ視線が向くよう手で促した。
「黒井くん、オレに感謝して。学年トップの成績を誇る押花ちゃんに勉強会をお願いしたこと」
「え、え!?い、言わなくていいよ…っ!」
「大事なことでしょ~。お願い聞いてくれてほんと、感謝しかない。ありがとね」
そして、三人は、机を向かい合わせにして、席に着いた。
各々、苦手とする科目の教科書を出して、待つ。
「えっと、よろしくお願いします…」
「……」
「お願いしマッス」
「二人の苦手科目、教えてくれる?」
二人が出したのは、亮太が現国・英・化、修は英・化だった。
「よかった。二人とも同じ科目が苦手なんだね。教えやすいよ」
「黒井くんは意外だな。英語めっちゃしゃべりそう」
「俺は日本人だ」
「…ふ…っ」
二人のやり取りに思わず吹き出してしまう美紀は、なんとか笑いを堪えるが、しっかりと見られていた。
「押花ちゃん、笑っていいんだよ、ここは。黒井くんもたぶん普通にボケたと信じたい」
「……」
亮太の発言にジロリと視線を送るが、何食わぬ顔で英語の教科書とノートを開く亮太。
修も、渋々同じように英語の教科書とノートを開いた。
「えーっと…森林校はここまでやってるんだけど…」
「同じだ。その少し先までやってる」
「そっか。それじゃあ、ここの章の本文訳からやるね」
美紀も自分の教科書を使って、二人に訳す際の注意点や、変換点を教える。
時折、二人がそれぞれ質問するのにも答え、注意点を盛り込んだ問題を作って出してみた。
「んー……これ…難しい…」
「押花」
「…合ってるよ、正解」
「黒井くん、まじか」
「あ、でも、ここは動詞だから、この問題は違う…」
美紀の容赦ないレ点をもらう修は、少し固まったが、すぐに書き直しを始める。
「押花ちゃん、ここわかんない~」
「えっと、ここは…ー」
ニコニコと笑って美紀に教えを乞うが、一問も解けていないのが修の目に映った。
「…教えてもらう気があるのか?」
「オレ、壊滅的に頭悪いの。なめないでもらえる~?でも、ごめんね押花ちゃん」
「ううんっ、できるまで頑張ろう!」
横目で睨むように亮太を見る修の言葉に、ニヤッと笑って亮太は答える。
わかりやすい説明にするため、教科書とにらめっこをする美紀は、二人の様子に気付かず、黙々と考えていた。



