「幸平! 朝だよ、起きて! 置いてっちゃうよ!」
「う〜ん、あと5分……瑠華ぁ、重い……。」
むにゃむにゃと寝言を言いながら、幸平は半開きの目で私のパジャマの裾をぎゅっと掴んで離さない。
アルバムを開けば、赤ちゃんの頃の写真には必ず二人セットで写っていた。
私の誕生日は5月12日。
幸平の誕生日は、そのたった3日後の5月15日。
生まれた場所も、見てきた景色も、生まれた日すらも。
私たちは、生まれた時から何をするにもずっと一緒だった。
「ねえねえ、瑠華と幸平ってさ、いっつも一緒だよね。」
「お前ら大人になったら結婚するのー?」
小学校に入学してすぐの休み時間、教室の後ろでドッジボールのチーム決めをしていた男子たちから、ニヤニヤとした顔で冷やかされたことがある。
当時の私は急にカッと顔が熱くなり、恥ずかしさが込み上げてきて、声を張り上げた。
「ば、ばか言わないでよ! 幸平はただのお隣さんなんだから!」
「えー! なんだよー、瑠華照れてやんの! 顔真っ赤だぞー!」
男子たちが面白がって大騒ぎする中、当の幸平はといえば、自分の机に頬杖をつきながら不思議そうに首を傾げていた。
そして、少しも怯むことなく、いつもの屈託のない満面の笑みを咲かせて言い放ったのだ。


