『もう、好きじゃないことにした』

「……莉央」

「ん?」

「聞いてほしいことがある」

蓮が私の手を離す。

そして、ゆっくりとポケットに手を入れた。

「え……?」

蓮が小さな箱を取り出す。

「……嘘」

私は、驚いて目を大きくした。

濡れている地面なんて気にする様子もなく、蓮は私の前にゆっくりと膝をついた。

「莉央」

「……っ」

「俺と結婚してください」

一瞬、時間が止まったように感じた。

「……蓮」

「今までみたいに、これからも一緒にいたい」

「……」

「ただ、一緒にいるだけじゃなくて」

蓮が莉央を見上げる。

「これから先の人生も、莉央と一緒にいたい」