『もう、好きじゃないことにした』


蓮side


莉央の隣を歩きながら、蓮は何度も深呼吸した。

(……落ち着け)

今日は、絶対に失敗したくない。

いつもなら、莉央が隣にいるだけで自然に話せる。

なのに今日は、何を言っても不自然になりそうだった。

「今日、なんか変だよ」

そう言われたときは、本気で焦った。

嫌われたと思わせたいわけじゃない。

むしろ、その逆だ。

莉央にとって、一生忘れられない日にしたかった。

「……もう少しだから」

小さく呟く。

あの駅へ向かう途中にある、小さな公園。

そこが見えてきた瞬間、俺は足を緩めた。


蓮side end