蓮side
「とりあえず、座ろう」
俺は莉央を連れて、近くの階段へ向かった。
あまり人が通らない場所だったから、ここなら少し落ち着けるだろうと思った。
二人で並んで腰を下ろす。
しばらく黙っていた莉央が、
やがてゆっくりと口を開いた。
「……私、何もしてないのに」
莉央が泣きながら話してくれた。
バイト先の先輩に誘われたこと。
その先輩に彼女がいたこと。
何も知らなかったのに、
バイト先でいじめられていること。
俺は黙って聞いた。
「……それ、莉央が悪いこと一つもないじゃん」
「……でも」
「誘ってきたのは向こうなんだろ?」
「……うん」
「じゃあ、莉央が気にすることじゃないよ」
莉央が俯く。
「……でも、嫌なこと言われるの」
「うん」
「何もしてないのに……」
「うん」
「……悔しい」
声を震わせて、また涙を流す。
俺は少しだけ息を吐いた。
こんなに優しい子が。
なんで一人で全部抱えてるんだろう。
「莉央」
「……ん?」
「ちゃんと俺っていう味方がいるから」
「……え?」
「だから、そんな顔しなくていいよ」
そう言って莉央に笑いかけた。
蓮side end
「とりあえず、座ろう」
俺は莉央を連れて、近くの階段へ向かった。
あまり人が通らない場所だったから、ここなら少し落ち着けるだろうと思った。
二人で並んで腰を下ろす。
しばらく黙っていた莉央が、
やがてゆっくりと口を開いた。
「……私、何もしてないのに」
莉央が泣きながら話してくれた。
バイト先の先輩に誘われたこと。
その先輩に彼女がいたこと。
何も知らなかったのに、
バイト先でいじめられていること。
俺は黙って聞いた。
「……それ、莉央が悪いこと一つもないじゃん」
「……でも」
「誘ってきたのは向こうなんだろ?」
「……うん」
「じゃあ、莉央が気にすることじゃないよ」
莉央が俯く。
「……でも、嫌なこと言われるの」
「うん」
「何もしてないのに……」
「うん」
「……悔しい」
声を震わせて、また涙を流す。
俺は少しだけ息を吐いた。
こんなに優しい子が。
なんで一人で全部抱えてるんだろう。
「莉央」
「……ん?」
「ちゃんと俺っていう味方がいるから」
「……え?」
「だから、そんな顔しなくていいよ」
そう言って莉央に笑いかけた。
蓮side end

