それから、少しずつバイト先で嫌なことが増えた。
私が近くにいると、聞こえるように嫌味を言われる。
「人の彼氏に手出す人って、本当に無理」
「……」
何も言い返せなかった。
違う。
私は何もしていない。
遊びに誘ってきたのは、先輩の方だった。
それを説明しても、信じてもらえない。
バイトに行くのが、少しだけ怖くなった。
でも、休むわけにもいかない。
誰にも言えなかった。
大げさにしたくなかったし。
自分のせいじゃないのに、揉め事を起こしているみたいで嫌だった。
今日は休みだが、明日からまたバイトが始まる
大学の空きコマ。
誰もいない場所まで来てから、ようやく足を止めた。
悔しかった。
悲しかった。
どうして私がこんなことを言われなきゃいけないんだろう。
そう思ったら。
涙が止まらなくなった。

