『もう、好きじゃないことにした』

蓮side

それから数日後。

大学で莉央を見かけた。

「あ」

向こうも俺に気づく。

「あ……蓮くん」

その呼び方が、妙に嬉しかった。

「久しぶり」

「この前ぶりですね」

「うん」

「また会いましたね」

「……だね」

二人で笑う。

そこから、自然と話すようになった。

講義が同じだった日は一緒に帰ったり。

大学で会えば、くだらない話をしたり。

連絡先を交換してからは、たまにメッセージをするようになった。

俺から送ることも増えた。

莉央が返信してくれるだけで、なんとなく嬉しい。

もっと話したい。

もっと知りたい。

そんな気持ちは、日に日に大きくなっていった。

でも。

俺はまだ、それを恋だとは思っていなかった。



蓮side end